Math Gym

先生・保護者向け · 約8分

先生向け:課題とプリントを授業に生かす

執筆・監修: Math Gym運営(meervogel.lab)
公開日:

小テストで正答率を集めても、その数字から次の授業で何をするかが決まらなければ、記録が増えるだけになりがちです。Math Gymの先生機能を使うときは、配信する前に「どの操作を確かめ、誤った場合にどこへ戻るか」を決めます。端末での短い確認と、途中式を書かせる紙の練習を組み合わせると、結果と考え方を別々に見られます。

導入前にデモと利用条件を確認する

通常の単元練習はログインせずに利用できます。学習履歴の記録や先生向けのクラス機能にはGoogleアカウントでのログインが必要です。先生としてクラスを作成・管理するには、管理者の承認を受けます。授業の直前に初めて登録するより、事前に申請と利用環境を確かめておくと、当日の活動を組み立てやすくなります。

先生機能デモでは、クラス名、生徒、提出状況、成績はサンプルです。課題作成フォームで実際の問題を生成してプレビューできますが、デモから生徒へ課題を配信することはできません。まず学年や科目、単元、問題数、回答モードを変えて、授業で確認したい計算の形が出るか試します。実際のクラスの記録とサンプル画面の数字を混同しないようにします。

導入の説明では、ログインの操作と数学の課題を分けると生徒が質問しやすくなります。学校でのアカウント利用や端末の運用方針も確認してください。アプリが使えることと、各学校でそのアカウントを利用してよいことは別の判断です。最初の一回は短い試行にし、参加できない生徒には紙で同じ学習目的に取り組めるよう準備しておく方法があります。

クラスを作り、参加と共同運用を整える

承認後はクラスを作成し、生徒に参加コードを案内できます。生徒用の参加コードと教員招待コードは役割が異なります。共同で担当する先生を招く場合は教員用の案内を使い、生徒向けの掲示に混ぜないようにします。複数の先生が同じクラスを運用する場合には、課題名や実施日をどう付けるかを先にそろえると、一覧から目的を追いやすくなります。

クラスに参加した後は、実施する課題が正しいクラスにあるかを生徒と確認します。同じ単元でも、別のクラスや別の日の課題を開くと、意図した活動の記録になりません。黒板には課題名と今回の目的を示し、最初の一問へ入る前に見比べる時間を取ります。授業の進行を早めるためにも、参加と出題内容の確認を短い手順として固定しておくと便利です。

課題は一つの判断を確かめる設計にする

課題では学年・科目や単元、出題数、回答モードを指定できます。単元を選んだらプレビューし、未習の計算が含まれないか、数値の範囲がねらいに合うかを確認します。最初は広い範囲をまとめて出すより、授業で扱った操作を一つ確かめる短い課題にすると、結果を次の支援へつなぎやすくなります。問題は生成されるので、特定の一問だけを前提に授業説明を作らないことも大切です。

例題1:移項の確認に使う問い

5x−4=2x+115x-4=2x+11 を解き、文字の項を集める行を記す。

  1. 5x−2x=11+45x-2x=11+4 と移項する。
  2. 3x=153x=15 から x=5x=5。
  3. 元の左右は 25−4=2125-4=21、10+11=2110+11=21。正解に加え、移した項の符号が変わった行を確認する。

4択を選ぶ場合でも、途中式を一行だけ紙に残させると、正解した理由を確かめられます。自由記述なら候補を見ずに答えを作れますが、入力方法で止まる可能性もあります。モードの違いを難易度の上下だけで捉えず、何を測りたいかから選びます。例題1なら、解の数字より文字を集める行を授業で共有することで、次の分数やかっこの問題へ接続できます。

Math Gymには出題する形や条件を絞る機能もありますが、選べる項目は単元によって異なります。画面に表示される範囲で条件を確かめ、絞り込み後にも実際の問題を見てください。狭い形で操作を確認した後には、少し範囲を広げて方法を選ぶ練習へ戻します。条件を固定した課題の正答率を、広い範囲の理解度と同じものとして扱わないようにします。

プリントで途中式と説明を補う

クラスのプリント機能では、単元から問題を生成し、編集画面で追加・削除・差し替え・並び替えを行えます。印刷、TeX出力、アプリへの保存ができ、保存したプリントは後から開いて再編集や再印刷ができます。端末での課題と同じ目的でも、紙では途中式の場所や説明を書かせる順序を工夫できるので、使い分ける意味があります。

出力前には問題だけでなく、解答、用紙の区切り、途中式を書く場所を確認します。長い式や図があると、画面で見た印象と印刷後の書きやすさが異なることがあります。まず先生自身で解き、授業時間内にどの程度書かせるかを考えます。TeXを使う場合も、出力した内容を確認した上で学校の資料へ組み込みます。出力したことだけで点検を終えないようにしてください。

例題2:紙で消去の根拠を示す

x+2y=12x+2y=12、3x−2y=43x-2y=4 を解き、消える文字を説明する。

  1. yy の係数が2と負の2なので二式を加え、4x=164x=16。
  2. x=4x=4 を一式へ戻すと 4+2y=124+2y=12 より y=4y=4。
  3. 検算は 4+8=124+8=12、12−8=412-8=4。紙には二式を加える配置と消える項を残す。

結果は次の支援を選ぶ入口として読む

共同で担当する先生とは、どの記録を授業改善に使うかをそろえておきます。短い確認課題と、時間を取って考えさせる課題では、同じ正答率でも意味が異なります。課題名にねらいを残し、紙で集めた途中式についても必要な範囲で共有すると、次の担当者が同じ説明を繰り返すだけにならずに済みます。画面上の数字から判断できない点を、授業中の観察で補う方針を決めておくと使いやすくなります。

先生はクラス全体、生徒別、単元別の結果を確認できます。正答率が低い項目を見つけたら、人数や実施状況も含めて見て、必要に応じて途中式を確認します。一度の課題の数値だけで生徒の力を決めず、入力の迷い、未実施、授業で未確認だった前提など、数字の背景を尋ねます。記録は生徒を順位付けする材料だけでなく、次に扱う問題を選ぶ材料になります。

例えば例題2で加法の段階を誤った生徒には符号の計算を、戻し代入で止まった生徒には一次方程式を短く確認させます。次の授業の冒頭に数値の違う一問を置けば、前回の説明を使えるか見られます。課題を配信して終わりにせず、結果、誤答の理由、再確認の一問までをつなげることが、クラス機能とプリントを授業へ生かす一つの方法です。

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