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中学数学 · 約8分

文字式の同類項・分配法則を整理する手順

執筆・監修: Math Gym運営(meervogel.lab)
公開日:

数字だけの計算では答えが一つの数になったのに、文字式では文字が残ります。そのため、3x+23x+2 を見て「まだ計算が終わっていない」と感じるかもしれません。しかし、異なる種類の数量を一つの項にまとめることはできません。式を簡単にするとは、何でも短くすることではなく、同じ値を表す形を保ちながら、まとめられる部分を整理することです。

項を符号ごとに分けて読む

最初に、たし算でつながる部分を項として読み取ります。6x−4+2x6x-4+2x なら、項は 6x6x、−4-4、2x2x の三つです。マイナスは後ろの項に付けて考えます。符号を置き去りにして数字だけを動かすと、並べ替えた式が元と違う値になります。かっこがあるときは、かっこの内側と外側を同時に並べ替えず、まず一段ずつ外す準備をしてください。

同類項は文字の部分が同じ項です。6x6x と 2x2x はまとめられますが、6x6x と定数の −4-4 は別です。xx と x2x^2 も同じ文字が見えるだけで文字の部分は異なります。ここでは主に中学1年の一次式を扱いますが、この見分け方は後に多項式を計算するときも変わりません。文字の形まで確認してから、数の部分である係数を計算します。

係数は、文字の前に数字が見えない場合もあります。xx の係数は1、−x-x の係数は −1-1 です。ただし式を書くときは1を省略します。4x−5x=−x4x-5x=-x となったら、そのままが自然な表記です。文字を消して数の答えだけにしたり、係数が負だからといって文字をかっこに入れ直したりする必要はありません。

例題1:同類項だけをまとめる

7x−5−3x+97x-5-3x+9 を簡単にする。

  1. 符号ごとに項を集めて、(7x−3x)+(−5+9)(7x-3x)+(-5+9) と読む。
  2. 文字の項は (7−3)x=4x(7-3)x=4x、定数の項は −5+9=4-5+9=4。
  3. 答えは 4x+44x+4。文字の項と定数の項はこれ以上まとめない。

分配法則はかっこの中の全項に使う

3(x+4)3(x+4) は、x+4x+4 というまとまりを3倍する式です。xx の部分だけでなく、4の部分も3倍するので 3x+123x+12 となります。かっこの前の数から内側の各項へ矢印を引くと、掛け忘れを見つけやすくなります。一つ目の項を計算した勢いでかっこを消すのではなく、内側に項がいくつあるかを数えて、同じ個数の積を書きます。

外の係数が負なら、符号も含めて各項にかけます。−2(x−5)-2(x-5) は (−2)×x+(−2)×(−5)(-2)\times x+(-2)\times(-5) なので −2x+10-2x+10 です。二つ目を −10-10 にしてしまう人は、引く5を負の項として読み直してください。「前がマイナスだから全部マイナス」ではなく、各積の符号を一つずつ決めます。慣れるまでは、乗法の形を一行挟むほうが修正しやすくなります。

例題2:負の係数を分配する

−3(2x−5)+4x-3(2x-5)+4x を簡単にする。

  1. (−3)×2x+(−3)×(−5)+4x(-3)\times 2x+(-3)\times(-5)+4x と、二つの項への乗法を書く。
  2. かっこを外すと −6x+15+4x-6x+15+4x。
  3. 同類項をまとめ、(−6+4)x+15=−2x+15(-6+4)x+15=-2x+15。

除法も、かっこの全体を割るのか、一つの項だけを割るのかで結果が異なります。(8x+12)÷4(8x+12)\div 4 は各項を4で割って 2x+32x+3 ですが、8x+12÷48x+12\div 4 は乗除を先に行うので 8x+38x+3。かっこは装飾ではなく計算の範囲を決める記号です。分数線も同じ役割をもち、分子全体を分母で割ることを表します。

かっこの前のマイナスを乗法として扱う

式の減法でつまずくのは、かっこの前のマイナスを最初の項にしか使わない場合です。−(2x−7)-(2x-7) は、かっこの中全体に −1-1 をかけることを意味するので −2x+7-2x+7。外の係数が書かれていないときこそ、分配法則を思い出してください。かっこの中の符号が二つとも変わるのは、各項に負の数をかけた結果です。

二つのかっこを引く式では、一つ目のかっこまで符号を変えないようにします。(5x+3)−(2x−7)(5x+3)-(2x-7) なら、最初はそのままの 5x+35x+3、次は −2x+7-2x+7 です。途中式を 5x+3−2x+75x+3-2x+7 と書ききってから整理すると、どのマイナスを処理したかが残ります。一行の中でかっこ外しと同類項の計算を同時に進めると、誤りの場所を追いにくくなります。

例題3:二つの式の差

(5x+3)−(2x−7)(5x+3)-(2x-7) を簡単にする。

  1. 後ろのかっこの各項の符号を変え、5x+3−2x+75x+3-2x+7 とする。
  2. 文字と定数をそれぞれまとめて、(5−2)x+(3+7)(5-2)x+(3+7)。
  3. 答えは 3x+103x+10。x=2x=2 を代入すると、元の式は 13−(−3)=1613-(-3)=16、答えの式も 6+10=166+10=16。

代入で検算し、式変形の理由も残す

式を変形したら、元の式と整理後の式に同じ数を入れて比べる方法があります。特に符号の誤りは、小さい正の数を入れると計算しやすくなります。例題2なら x=2x=2 として、元は −3(4−5)+8=11-3(4-5)+8=11、整理後も −4+15=11-4+15=11 です。値が一致しなければ、少なくともどこかの変形が誤っています。数を入れた行の計算自体にも誤りがないか確認しましょう。

ただし一つの数で一致しても、いつでも同じ式だと証明したことにはなりません。例えば 2x+32x+3 と 5x5x は x=1x=1 でどちらも5ですが、x=2x=2 では7と10になります。代入は誤りを探す手段であり、正しい変形の根拠は分配法則や同類項の計算にあります。0だけを入れると文字の項の違いが消えるので、確認する数を選ぶときも何を調べたいかを意識します。

自分用の計算の型は「かっこの範囲を確認する」「乗除を処理する」「同類項を集める」「代入して比べる」の順にすると整理できます。練習で止まったら、答えを見る前にこの四つのうちどこまでできたかをチェックします。手順を全部覚え直す必要があるのか、負の係数の分配だけを練習すればよいのか、復習する範囲を選びやすくなるからです。

整理した結果、ある種類の項が消える場合もあります。文字の項の係数の和が0なら、その文字の項を書き残す必要はありません。一方、定数が残っていれば式全体が0になったわけではありません。消えた部分だけに注目せず、計算前に数えた各項がどこへ行ったかを追ってください。符号付きの項に一つずつ線を引いて対応させると、二重に足した項や、まだ使っていない項を発見できます。書く量を減らすのは、こうした対応を自分で確かめられてからで十分です。

ノートには、間違えた式だけでなく「定数にもかける」「後ろのかっこの符号を両方変える」など、その一問で必要だった行動を短く添えてください。次の問題ではその一言を見ながら計算し、最後はメモを伏せて同じ形を解きます。答えを覚えてしまった場合は数値を変えた問題で確かめます。文字式に慣れる目印は、計算が速いことだけではなく、まとめた項と残した項の理由を説明できることです。

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