Math Gym

学習のコツ · 約8分

反復練習を解き方の定着につなげる

執筆・監修: Math Gym運営(meervogel.lab)
公開日:

同じ単元を何度も練習しているのに、新しい問題では止まってしまう。そんなときは問題数だけでなく、一問をどう終えているかを見直してみます。正解を見て納得することと、解説を閉じて途中式を作れることには違いがあります。反復練習の目的を「解いた数を増やす」から「次の問題で必要な操作を選べる」に置き直すと、練習の終わり方が変わります。

最初の数問で練習の範囲を決める

始める前に、今日の目的を一つに絞ります。「文字式を全部」ではなく「負の数を分配するときの符号」「分数のある方程式の掛け忘れ」など、見たい操作を決めます。最初に少数の基本問題を解いて、どこで止まるかを確かめてください。原因が分からないまま難しい問題を増やすと、毎回異なるところで止まり、何を直す時間なのかが曖昧になります。

一日の適量は学習時間、授業の進度、疲れ方によって変わります。全員に同じ問題数を勧めるより、無理なく続けられる短い枠を決め、その中で振り返りまで行える量にします。例えば最初の五問で同じ箇所を二度誤ったら、そこで解説の確認へ切り替える方法があります。この五問は効果を保証する基準ではなく、取り組み方を決めるための一例です。

範囲を狭めた練習では、いま使う規則が分かっているため正解しやすくなります。それは手順を覚える助けになりますが、混ざった問題でも規則を選べるとは限りません。練習の後半には別の形も少し混ぜ、どこで分配し、どこで同類項をまとめるかを自分で決めます。単元別の練習と、方法を選ぶ練習を区別して用意するとよいでしょう。

誤答は最初に崩れた一行を残す

間違えた問題は、答えだけを書き直さず、元の途中式を残します。問題の写し間違い、規則の取り違え、数の計算、記号の書き落としのどれかを見ます。全部を「計算ミス」とまとめると次の行動を選べません。解説と比べるときも、最後の答えより先に、最初に違いが出た行を探すと修正する箇所を絞れます。

例題1:掛け忘れを練習の目標にする

−4(x−2)+3x-4(x-2)+3x を簡単にする。

  1. かっこの二項へそれぞれかけ、−4x+8+3x-4x+8+3x。
  2. 同類項をまとめて −x+8-x+8。
  3. もし −x−2-x-2 としたら、定数にも −4-4 をかける操作を次の練習目標にする。

例題1の解説を読んだ後は、画面を閉じて元の問題からもう一度書きます。途中式が再現できたら、係数や定数が違う問題でも同じ操作を使えるか確認します。同じ答えを覚えただけの状態から離れるためです。数値が毎回変わるMath Gymでは、この確認を行いやすいので、正解数だけでなく自分のノートの一行も一緒に振り返ってください。

4択と自由記述で確かめることを変える

4択では、途中で出した値が選択肢にあるかを確かめられます。学習を始めた段階で答えの形を知りたいときや、短い確認に使えます。ただし選択肢を見て推測し、計算せずに当たった場合も正解として数えられます。自分の手順を見たいときは、先に紙へ答えを書いてから選ぶ、選んだ理由を一言添えるなどの方法を組み合わせます。

自由記述では、候補を見ずに答えを作る必要があります。式の計算ができても入力の仕方で迷う場合は、紙の答えと入力した内容を分けて確認してください。アプリの入力案内を読み、文字や分数の表し方を確かめます。入力で止まったことを計算そのものの理解不足と決めつけず、何に時間が掛かったかを見てモードを使い分けます。

例題2:選択肢なしで解を作る

x+13=5\frac{x+1}{3}=5 を解き、候補を見ずに答える。

  1. 両辺を3倍し、x+1=15x+1=15。
  2. 両辺から1を引いて x=14x=14。
  3. 元の式に戻すと 14+13=5\frac{14+1}{3}=5。答えを書いた後で正解表示と比べる。

モードを変えるときは、同じ問題の答えを記憶したまま試すだけにしないようにします。数値の違う問題で、どの式変形をしたかを確認します。4択で正答率が高いのに自由記述では迷うなら、選択肢がどの段階を助けていたのかを調べます。逆に自由記述で入力に負担があるときは、4択と紙の途中式を組み合わせて練習を続ける選択もあります。

翌日は答えより手順を思い出す

同じ種類で誤答が続くときは、出題数を増やす前に前提の計算を確認します。分数の方程式でも、実際に止まっているのは通分や分配の場面かもしれません。前提を一つ練習して戻ったら、元の形が進めやすくなったかを比べます。変化がなければ別の原因を探せばよく、最初の見立てに固執する必要はありません。練習する項目の選択も、結果を見ながら修正する作業です。

練習直後の一問ができたら、翌日以降に似た形を短く確認します。前日に書いたメモを最初から読まず、まず自分の記憶で操作を選んでみます。止まったときにだけメモへ戻れば、何を思い出せなかったかが分かります。確認の日程は学校の課題と合わせて調整し、毎日できなかったことを理由に全体をやめないようにします。

記録するなら「日付・項目・迷った操作・次に確かめること」の四つ程度に絞れます。正答率だけでは、易しい問題へ戻った結果なのか、理解が進んだ結果なのかが分かりにくいためです。問題の難しさや回答モードも変わり得るので、以前の数字と単純に比べて評価しないようにします。履歴は原因を探す入口として使い、途中式や本人の説明も合わせて見ます。

疲れて符号の写し間違いが続く日は、新しい内容を増やすより、できたところまでを整理して終える選択があります。次回の開始位置を一つ決めておけば、再開の負担を減らせます。練習は長く続けた日だけでなく、短くても原因を一つ見つけ、正しい操作を一度自分で行えた日にも意味があります。量と振り返りの両方が収まる形を探してください。

最後に、自分の言葉で「今日は何を確かめたか」を言ってみます。例題1なら負の数を定数項にも分配したこと、例題2なら分母を払う操作を両辺へ行ったことが候補です。答えの数字ではなく、再利用できる手順を持ち帰るのが狙いです。その一言が翌日の最初の問題を選ぶ目印になり、練習した内容を次の単元にもつなげやすくなります。

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